ケニアにおける「生理の貧困」と女性のエンパワメント

8月2日(金)15:30~17:00 306号室

講演:マリ クリスティーヌ

(日本ハビタット協会副会長/元国連ハビタット親善大使)

知ることの大切さ
ケニアの女性たちを取り巻くさまざまな問題を知るとともに日本で起きている問題についても考える機会にしたいと思います。
ケニアでは生理や性はタブー視されているため、女性が適切な月経衛生対処について学ぶ機会がありません。また、生理用品は1箱約70円ですが、経済的な理由などにより生理用品を買うことができなく、生理期間中に自由と行動を制限され、教育や社会活動の機会の減少につながります。
日本ハビタット協会は生理環境改善プロジェクトを実施しています。コミュニティにおける偏見やタブーをなくし生理による肉体的精神的負担を軽減することで、ケニアの女性が羽ばたけるコミュニティを目指しています

ケニアにおける女性の生理環境改善による女性にやさしいまちづくり
ケニア西部ホーマベイ郡カボンド地区において女性の生理環境改善のため以下の活動を行っています。
1)性教育及び生理用品(布ナプキン、下着、石鹸)作成トレーニング
2)啓発活動キャンペーン
3)女性の所得向上(農業技術指導、家計簿導入、女性の収入管理強化)
4)家庭レベルの給水環境改善 

過去の事業における成果
1)小中学校
 性や生理に対する知識を持つ生徒が30%から90%に向上。
 98%の女子生徒が生理用品を使えるようになった。
 生理期間中は少なくとも7日間学校を休んでいた女子生徒が70%もいた状況が2%まで減少した。

2)村
 性や生理に対する知識を持っていた村人は50%だったのが96%に向上。
 全ての女性が手作り又は市販の使い捨てナプキンを使うようになった。
 生理について公に話せると感じる割合が30%だったのが91%になり、生理への偏見や負のイメージが解消された。

認定NPO法人日本ハビタット協会

 

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