思春期に何を、どう伝えるか ~当事者目線を重視した伝え方とは~

8月2日(金)13:00~15:00 2F ホール

登壇する3人は、それぞれ異なる背景を持ちながら、思春期の若者たちにそれぞれの思いを伝えてきた。そして各々が伝え続ける中で、スローガンではなく、当事者目線を重視した、「こころに響く伝え方」を学ぶための思春期保健指導者研修会を実施してきた。残念ながらコロナ禍で感染予防の観点から開催できなかっただけではなく、参加者の交流を図るためのスペースが廃業に追いやられるなどのため、開催できない状況が続いている。
今回、この3人が活動を再開するにあたり、コロナ禍を経てメンバーの2人が転職すると言った大きな転機が訪れる中、それぞれが今、この社会に向けて何を発信できるのかを皆様と共に考えたいと思います。
リアルで、皆様とご一緒できるのを楽しみにしています。もちろん配信なしです。


北山翔子著
医療ボランティアとして訪れたタンザニアで恋に落ち、HIVに感染したひとりの女性。感染告知、彼との関係、緊急帰国、治療開始、感染者仲間との出会い、〈医療のプロ〉としての職場復帰、両親への告白、新しい恋……
2000年に刊行され、性感染した日本人女性がはじめて声をあげた一冊として話題をよんだ手記『神様がくれたHIV』。その最終行に「私の夢は、結婚して、子どもを持って、家庭を築くこと」と記した彼女は、いま、どうしているのだろうか。
(Amazon紹介文より)

AIDS文化フォーラム in 横浜に寄せる北山翔子の思い
思春期保健指導者研修会というのは、単に思春期世代の若者たちへの伝え方や指導方法を学ぶというものではなく、自分が若い世代の人たちへ何が伝えられるのかということを考える時間であり場所でした。新型コロナウイルス感染症という感染症によって、その機会が失われたということ、そしてその後遺症として人とリアルに関わる機会がなくても大丈夫というような風潮になったことに危機感を感じています。リアルでしか伝わらないものがあるということも忘れたくないものです。

 


宮崎豊久
1990年代、電子メールが登場。そして、2020年のパンデミックでリモートワークが社会に浸透。この2つの大きな転換期を経験した人間は、対面で会う機会が徐々に減ってきました。
そして何よりもこの転換期以降に生まれた人たちは、対面でしか会えなかった時代を知りません。
歴史を振り返ると、時代とともに伝え方は変わってきていますが、一貫して変わらないのは、言語に頼った伝達方法には限界があるということです。
オンラインでのコミュニケーションでトラブルが発生するのは、言語だけでは伝わりきれていないという理由があると考えています。
オンラインセミナー主流の現代で、なぜ私たちが対面でのコミュニケーションにこだわっているのか、じっくりとお伝えしたいと思っています。


岩室紳也
今の時代、多くの人は正解を伝えるだけになっていないでしょうか。確かに正解を伝えることも大事ですが、人は多くの失敗、挫折を経験する中で生きる力を育んでいます。少なくとも私はそうでした。正解ばかりを押し付けられた結果が多くのトラブルを引き起こしているとも考えられる中で、いま、何を、どう伝えるかを皆様と共に考えたいと思います。
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